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2015-04-20

遺伝要因と環境要因

 うつ病には、複数の遺伝要因と環境要因が複雑に関与しているといわれる。1999年から2011年までの間で、国内のうつ病を含む気分障害の外来患者数は2倍以上に増えており、その背景には、人口や産業構造の変化、世帯の小規模化など、さまざまな社会的背景があると考えられる。
 うつ病の社会生活へのインパクトは大きい。年間の休業日数の調査結果を見ると、慢性の身体疾患の平均5.3日に比べて、うつ病は22.1日と4倍高い。05年の日本人成人におけるうつ病に関わる総費用は推定2兆円との報告もあり、他の先進国と同様、うつ病から生じる社会的損失は莫大だ。14年に発表された世界保健機関(WHO)の「世界自殺レポート」によれば、自殺関連行動と最も関連のある精神疾患はうつ病とアルコール使用障害であり、この2つを合併すると自殺のリスクが特に高くなる。
 日本では1970年代後半に自殺率が急増したことで、自殺対策が積極的に進められた。2007年には政府が「自殺総合対策大綱」を策定し、うつ病など自殺の危険性が高い人の早期発見に努め、適切な精神科医療を受けられるよう医療体制を充実すると述べている。
 うつ病などの精神疾患は、発病の危険因子として虐待や家庭内暴力など幼少期の逆境、およびいじめや非行なども影響することが指摘されている。精神疾患を、脳の問題としてはもちろん社会問題としても考え、支援を行うことが重要だ。
基調講演Ⅱ 治りにくいうつ病の実態と治療の選択肢
多様な原因・要因から発症 持続療法で再発予防に力4
国立精神・神経医療研究センター 理事長・総長 樋口 輝彦氏
医師との信頼関係重要

 多様な原因・要因から発症するうつ病は、一つの病気としてではなく、症候群として捉えるべきだ。全てのうつ病患者に一律の治療方法があるとはいえず、治療もその多様性に合わせて行われるべきであるが、治療の原則的な事柄はあるので、この原則に基づいてさまざまな治療が行われている。
 うつ病の原因はまだ明らかになっていない。今のところ根治療法がなく、既存の治療法をフルに駆使しても寛解(症状がなくなること)に至るのは7割程度であり、3割は治りにくい「難治性のうつ病」といえる。また、再発があり得るため、再発予防は非常に重要だ。また、医師との相性や信頼関係は治療を進める上での根幹となる。
 うつ病の治療を開始すると、その多くが平均6週間から12週間くらいで寛解する。ただし寛解しても、すぐに治療をやめると症状がもとに戻る可能性が高い。寛解した場合でも、最低で3カ月から半年くらいは治療を続けることが必須だ。その後も症状が安定していれば、少しずつ薬の量を減らし、再発予防のための継続治療を行っていく。最終的に服薬をやめ、治療を終えるまでには長い時間を要する。難治性うつ病であっても、ほかの治療法を組み合わせることで効果がみられる場合があるため、あきらめず、主治医と相談して治療を進めることが大切だ。
症状に合わせ治療選択

 うつ病の治療は、大きく分けて精神療法と抗うつ薬を中心とした薬物療法の2つがある。この2つを中心に、重症度や患者・家族の希望などに基づいて、個人に合った治療法を選択していく。

 精神療法には主に、患者にうつ病の性質や回復の経過などを伝える「心理教育」や、患者の苦しみや悩みを受け止めてサポートする「支持的精神療法」がある。実施している機関は限られるが、「認知行動療法」「対人関係療法」などの療法もある。

 うつ病の治療法は、重症度にしたがって基本的な治療法が選択される。幻覚や妄想などの精神病性の特徴を有する中等症・重症うつ病や、双極性障害のうつ病相の場合は、同じうつ症状を呈しても、選択する薬や治療のアプローチが異なる。

 軽症うつ病における治療の基本は、心理教育と支持的精神療法だ。場合によっては薬物療法の併用もある。

 中等症・重症のうつ病で精神病性の特徴を伴わない場合には、精神療法と薬物療法を積極的に行う。複数の抗うつ薬を同時に使用することはできるだけ避け、1種類を十分量・十分期間使用することが日本うつ病学会の治療ガイドラインで示されている。投与初期にはイライラ感や不安感が増したり、薬の中断時に反動が生じることがあるため、注意深く経過を見守る必要がある。

 中等症・重症のうつ病で、最初に選択した抗うつ薬を十分な期間、十分量使っても効果を示さないときは、別の抗うつ薬への変更や、抗うつ薬の併用、また、最初の抗うつ薬に多少の効果が認められた場合には、その効果を高めるための「増強療法※」として非定型抗精神病薬などを併用することもある。( ※13年に保険認可された治療法)
 こうした薬物療法や精神療法での治療が難しい場合は、3番目の治療法として「mECT(修正型電気けいれん療法)」を検討する。mECTは、精神病性の特徴を有する場合や死にたいと思う希死念慮が強い場合、またはほとんど寝たきりの重症うつ病の患者に対しては第一選択の治療法となる。また、未承認だが、特殊な医療機器を使用する「反復経頭蓋磁気刺激療法(rTMS)」もあるが、国内ではまだ治療法の認可は得られていない。
パネルディスカッション うつ病を乗り越えるために
食欲不振など最初は体調に変化 行きつ戻りつしながら回復
「まさか自分が」の思い
〈パネリスト〉(写真右から)フリーキャスター 丸岡いずみ氏、竹島 正氏、樋口 輝彦氏〈コーディネーター〉元日本経済新聞社編集委員 科学ジャーナリスト 中村 雅美氏

中村 丸岡さんは以前うつ病を経験されたそうだが。

丸岡 東日本大震災の取材中、体調に変化が起こった。食欲がなくなり眠れなくなることが2週間ほど続き、これはまずいと実家に帰り治療に専念。その後うつ病の診断が下されたが「まさか自分が」と受け入れることができず、薬も飲まずにいたらどんどん具合が悪くなった。最終的に思い切って入院したことで、きちんと服薬もでき、劇的に回復して社会復帰できた。

フリーキャスター 丸岡 いずみ氏 樋口 うつ病の多くは、最初に体に症状が出てくる。丸岡さんのような不眠、食欲減退、疲労感などはその典型だ。
 あるデータによると、うつ病の患者の9割が最初にかかりつけの内科を受診して、疲労や夏バテなどの診断を下されている。その時点で「人に会うのがおっくうだ」「楽しんでいた趣味に気が乗らない」などのうつ病の兆候が見られることが多いので、受診時にこれらの質問を医師が行えば、うつ病の早期発見につなげることができる。
中村 難治性うつ病が多いが、治療は難しいのか。
樋口 原因療法がないという意味では治療が難しい。ただ、7割の患者は、先ほど述べた増強療法を含めさまざまな治療法を駆使することで寛解し、日常生活に復帰している。ただし、寛解すると再発せずに一生を過ごす人も多い一方で、1年に何回もうつ病をくり返す人や、不眠や気力がわかないなどの症状が残る人もいるので回復過程を注意深く見守る必要がある。 また、軽症のうつ病であっても、治療には時間がかかる。抗うつ薬は鎮痛剤などとは違い、効果が出るまでに2~3週間は必要だ。症状が良くなってきたからといって薬をやめると悪化するし、同じ薬を飲み続けても調子が悪くなる時期もある。うつ病の症状には波があり、行きつ戻りつしながら回復していく病気だということを理解してほしい。
中村 今後、うつ病の人口はどれくらい増えるのか。
竹島 現在、日本の成人のうち15人に1人が生涯でうつ病を経験することが分かっている。今後のことは一概には言えないが、人口の高齢化によって身体疾患を背景にしたうつ病が増加する可能性はあるだろう。
そっと見守るが原則

元日本経済新聞社編集委員 科学ジャーナリスト 中村 雅美氏(コーディネーター) 中村 丸岡さんのうつ病発症時、周りの対応は。
丸岡 一番大変だったのは、急にテレビを降板したため、周囲が心配してたくさんのメールや電話が来たことだ。私の経験からだが、うつ病の急性期には、「何があったの?」「大丈夫?」などと本人に問いただしたりせず、そっとしておいてくれたほうが助かる。
竹島 身近な立場にいる人は、うつ病患者本人のつらさを想像することも大切だ。本人だったらどんな気持ちか、何をしてほしいかを考えて行動することが大事だろう。
 自殺予防には、それぞれの頭文字から「TALKの原則」というものがある。言葉に出して心配していることを伝える「Tell」、死にたいという気持ちについて率直に尋ねる「Ask」、絶望的な気持ちを傾聴する「Listen」、そして相手の安全を確保して必要な対処を行う「Keep safe」。本当に追い込まれている場合は入院などで安全な状態に身を置かせることも大切だ。先ほどの丸岡さんのように、郷里に帰って休息したのは良い選択だったと思う。
樋口 うつ病の症状が強い患者に対して、気分転換がよいと旅行に連れ出したり、飲み会に誘う人がいる。しかしうつ病の場合、これらの誘いは悪化することはあっても良くなることはない。そっと見守り、寄り添うことが原則だ。過干渉な家族と、過干渉でない家族のいるうつ病患者の回復状態を追った研究では、過干渉な家族のほうが経過が悪いことが分かっている。
 しかし、うつ病の症状が落ち着いて回復期に入ってきたら、本人がなかなか一歩を踏み出せないときには、そっと背中を押してあげることが大切だ。難しいところだが、患者自身が「散歩に出てみようかな」「買い物に行きたい」などと思ったときが、回復期に入ったことを知る手がかりだ。
丸岡 私の場合、抗うつ薬を服用して2週間たった頃から症状が劇的に良くなり、だんだん体を動かしたくなってきた。それが改善のサインだったと思う。回復期になると、以前好きだったことがやりたくなるのでは。

中村 うつ病は予防できるのか。
竹島 まず公衆衛生的な対策として、安定した住居と生活を守り、支えることが大切だ。困難を背負っていると病気になりやすく、治りにくくなる。また、生活習慣病やアルコール乱用もうつ病の要因になる。個人の対策としては生活習慣病の予防が第一。こころだけでなく身体の健康にも気を配り、睡眠・食事・運動などの日常生活を整えること。自分自身と周りを大切に、しんどいときには目標を小さくして日々を大切に過ごすよう心がけたい。
丸岡 うつ病は風邪と同じとよくいわれるが、風邪で鼻水やせきがでるように、うつ病になると、死にたいと思う希死念慮の症状が出てくる。もしうつ病の人から死にたいと言われたとき、風邪の人に「どうして鼻水を出してるの!」と言わないように、「何をバカなことを言っているの!」などと言わないでほしいと思う。私は両親に「大変なことを打ち明けてくれて、ありがとう」と言われて救われた。言葉がけ一つで患者は救われる。腫れ物に触るような感じではなく、自然に接してくれるとありがたい。
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2015-04-20

神経栄養因子が減る

うつ病というのは、放っておくと神経栄養因子が減るため、脳そのものにダメージが起こり、治りにくくなってしまう。だから、早めに治さないといけない。

 そいう趣旨でまとめた『うつ病は軽症のうちに治す!』(PHP研究所)という本を6月に出したら売れ行きが好調で、さっそく増刷がかかった。うつ病の治療に悩んでおられる方が多いことをあらためて実感した。
うつ病は悪循環を生みやすく、放っておくと悪化する

 実際、うつ病というのは、このようなダメージが意外にも悪循環を起こしやすい病気だ。

 前にも認知療法について少し触れたが、うつ病になるとものの見方が悲観的になる。ところが、悲観的になるとうつ病がよけいに悪くなってしまう。うつ病による悲観を治していかないと、どんどん落ち込みがひどくなり、デフレスパイラルのようになってしまう。最悪、絶望から自殺につながることさえある。

 また、うつ病になると夜眠れなくなることが多いが、不眠でよけいにセロトニンのような神経伝達物質が減るために、うつがいっそう悪くなることが多い。

 とくに良くないのは、眠れないからといってお酒を飲むことだ。アルコールはセロトニンを枯渇させるとされ、一般的にうつ病のときにアルコールを飲むとよけいに悪くなるとされている。さらに、深酒が自殺の決行の契機になることも珍しくない。

 あるいは、うつ病になって外出しなくなり、日光に当たらなかったり、気分が落ち込んで暗い部屋にいると、やはりセロトニンの分泌が悪くなると考えられている。

 あるいは、うつ病になると食欲不振になることが多いが、あっさりしたものばかり食べて肉類をほとんど取らないようだと、セロトニンの材料のトリプトファンというアミノ酸が不足してしまう。

 このようにうつ病というのは、悪循環を生みやすいし、放っておくとよけいに悪くなる要因が多い。そういう点で、うつ病の早期治療は大切だと訴えたかったのだ。
2015-04-20

うつ病

うつ病の発症から回復まで

「回復に向けて」はこちらもお読みください うつ病は診断を受けてから回復するまでに時間がかかるのが一般的で、その過程は、急性期・回復期・再発予防期の大きく3つの段階に分けられます。それぞれの期間は人によって異なりますが、ここではごく典型的な経過と目安となる期間を紹介します。

回復に向けて知っておいて欲しいことはこのコンテンツとは別に「回復に向けて」のコーナーで紹介しています。
そちらも合わせてご覧ください。
急性期(診断~3カ月程度)

うつ病の診断を受けてから、十分な休養をとりながら適切な薬物治療を開始することで、1~3カ月ほどで症状が軽快(症状が軽くなること)するのが一般的ですが、人によっては半年以上かかるケースもあります。抗うつ薬による治療は少量から様子をみながら開始し、徐々に増量して治療に必要な量を処方することになります。効果が現れるまでには時間がかかりますから、焦らないで薬物治療を継続してください。急性期は休養がなによりも大切ですので、主治医の指示に従って、できるだけストレスの原因から離れて休養に専念しましょう。
回復期(4~6カ月以上)

焦らずに治療を続けよう 回復期には、調子がよい日の翌日にまた悪化するといったように症状が波のように上下しながら一進一退を繰り返し、徐々に改善していきます。調子のよい日が続いたからといって、「もう治った!」と勝手に判断して無理をしたり、薬を止めてしまったりすると、症状が悪化して回復までに余計に時間がかかってしまうこともあります。焦ることなく薬物治療を続けましょう。
休職して治療を続けている方はある程度調子がよくなると職場復帰を焦りがちです。急性期よりもだいぶ気分が楽になって家庭でゆっくり過ごすことはできますが、職場に戻って以前のように働きはじめるには時期尚早です。少しずつ、無理のない程度に散歩をしたり図書館に行ってみたり昼間の活動量を増やしながら、生活リズムを整えていく時期です。また、うつ病になった当時のことを振り返ってみて、再発を防ぐためにはどうしたらよいか、主治医と話し合いながら社会復帰後の過ごし方について考えておきましょう。
復職にあたってはリワークプログラムなどを利用して、徐々に就業リズムに体と心を慣らしていくとよいでしょう(詳しくは「社会復帰に向けて」を参照ください)。復職してもしばらくの間は就業時間を減らしたり、負担の少ない部署に配置転換してもらったり、職場での協力は欠かせませんから、主治医と復職の相談をする際には上司にも同席してもらえることが理想です。主婦の方が家事に復帰する際にも復職と同様に段階的に少しずつ仕事量を増やすようにします。同居する家族にも協力してもらいながら、無理なくできることを少しずつこなしていくようにしましょう。
再発予防期

回復期を過ぎ、症状が安定して社会復帰を果たすことができても、まだまだ油断はできません。うつ病は再発しやすいという特徴があるため、回復期を過ぎても1~2年間は薬物治療を継続してうつ病の再発を予防しながら調子のいい状態を維持する必要があります。勝手に薬を飲むのを止めてしまうのは禁物ですが、飲み忘れにも注意が必要です。
薬を止める際には、かならず主治医の指示に従ってください。自分の判断で急に薬を飲むのを止めてしまったり薬の量を減らしてしまったりすると、めまいやふらつき、吐き気、嘔吐、倦怠感などが生じるおそれがあるからです。

そして、うつ病になってしまった原因をもう一度考え直して、環境調整を心がけましょう。また、調子が悪くなりはじめる際にどんな症状(サイン)がみられるか、家族や周囲の人たちと話し合っておくことも大切です。再発のサインは人それぞれですが、気分の落ち込みやイライラ感、不眠など、はじめにうつ病になった時の症状とほぼ同じです。自分では気づかない再発のサインが出ていた時に注意してもらえるようお願いしておくとよいでしょう。

焦らずに治療を続けよう
治りにくいケースについて

上記でみてきたのはうつ病の典型的な経過です。人によっては治療を行ってもなかなかうつ症状が改善しなかったり、いったん(症状がなくなること)したものの容易に再発してしまったりするケースがあり、「治療抵抗性うつ病」と呼ばれます。「治療抵抗性うつ病」の定義は難しいのですが、十分な量の抗うつ薬を十分な期間服用してもうつ症状がよくならないうつ病ということができます。治療抵抗性うつ病の原因はわかっていませんが、抗うつ薬に抗精神病薬を組み合わせた治療法で効果が認められています。なかなかうつ病が治らないと思っていてもあきらめず、あなたに合った治療法について主治医と相談してみましょう。
プロフィール

yappyipod4

ニックネームyappyipod4
やる気マスター

いっしょに、やる気について、考えましょう!

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